花は美しく、とげも美しく、根っこも美しいはずさ

前回はSpitzの説明だけで終わってしまったお間抜けな南條です。

今回はちゃんとSpitzについて語ろうと思います。

Spitzの代表作といえばやはり「空も飛べるはず」、「ロビンソン」、「チェリー」だと思います(「楓」、「渚」、「涙がキラリ☆」などその他名曲を上げればきりがないのでとりあえずはこの3つで行きたいと思います)。

特に「空も飛べるはず」は私が子供の頃から聴いていた曲です。Spitz、特にこの曲を語るにあたってはよく「草野マサムネの独特の言語感覚」についてとりあげられますが、とりあえずそれはおいといて。

とにかく単純に「美しい」とかそういう言葉で表現できない何かを子供ながらに感じた曲でした。

よくある恋愛ソング。そして確かに美しい曲。でも単純にそれだけでは説明できない。なんとも複雑で優しくて、でもせつなくて、不思議な曲だと今でも思います。

世の中に名曲と呼ばれる曲はたくさんありますが、これだけそのよさを表現するのが難しい曲はこれだけではないかと思います。

そういえば「空も飛べるはず」といえばPV幽霊騒ぎがありましたね。PVの撮影場所が霞ヶ浦分院という心霊スポットで(まあ群青の本栖湖とかもそうですけどね)。まあ結局幽霊じゃなくてスタッフさんだったみたいですけど笑つかテツヤさん普通に見えるらしいしね。

次は「ロビンソン」。私のスマホの着信音です。あの久米田康治先生(時事ネタ、サブカル批判でおなじみ。めったに褒めない)が「さよなら絶望先生」の中で「ロビンソン」を褒めていたのにはびっくりしました(そのあと「どこにもロビンソン氏が出てこないじゃないか」と文句を言っていましたが笑)。

ちなみに「ロビンソン」はマサムネ氏がタイに行ったときにあった百貨店の名前から来ていて、歌の中の情景はマサムネ氏の地元、福岡の室見川の風景を歌ったものらしいです。

この歌の一番のフレーズはやはり「誰もさわれない二人だけの国」でしょうね。素敵過ぎます。行ってみたいものです(なんじゃそりゃ)。

この曲に関してはマサムネ氏が「自分の作る曲のテーマは死とセックスだけだ」と言ったことから「心中の歌ではないか」との憶測が流れていますが、個人的な見解としては二番の「いつもの交差点で見上げた丸い窓」や「ぎりぎりの三日月」というのは点滅している黄色の信号機のことで車が来ているのに気づいて「驚いた君の瞳」となり、「そして僕ら今ここで生まれ変わるよ」という歌詞から「僕」はともかく「君」は「交通事故に遭って死んでしまったのでは?」という解釈もできるんじゃないかと思いました。また「待ち伏せた夢のほとり」という歌詞や「驚いた君の瞳」という歌詞からストーカーの一人よがりな歌とも取れなくもないとも思います。まあ聴いた人に自由に曲を解釈してほしいとマサムネさんもおっしゃっているようなのでいろんな解釈があっていいと思います。ちなみに「恋人事故死説」を打ち立てた私は普通に甘酸っぱくて少しさびしげな恋愛ソングだと思って聴いています。前述の考察はあくまでただの遊びです。考察をしても曲は普通に聴きます。

ロビンソンの一番のおだやかな景色が想像される歌詞はなんだかノスタルジーです。室見川、一度行ってみたいです。

福岡には一度だけ行ったのですが博多をぐるぐるしていてたもので室見川には行きませんでした。今思うともう少し日程をとって聖地巡礼したかった...。

それでも福岡はいいところだなあと思いました。今も住みたいなぁと思ってます。全然ロビンソンに関係ないですが、いざゆけ若鷹軍団が歌えます笑

次は「チェリー」。意外とロビンソンの話が長くなってしまったのでどこまでモチベーションが持つかわかりませんが書きます。

「チェリー」は失恋ソングだと思われますが非常に爽やかです。ここがSpitzらしさな気がします。

ここでも考察を2つほど。これは失恋に見せかけておめでた或いは子供が生まれた説。ただの失恋ならば「きっと想像した以上に騒がしい未来が僕を待ってる」という歌詞の意味がわからなくなります。そこで浮上するおめでた或るいは子供が生まれた説。

彼女がおめでた或いは子供が生まれたのだと考えれば、「生まれたて太陽」というのは赤ん坊のことと考えられ、「きっと想像した以上に騒がしい未来が僕を待っている」という歌詞も子供が生まれることによって賑やかになるだろうという想像とも取れます。

しかし、この説でいくと「いつかまたこの場所で君と巡り合いたい」という歌詞が別れることを意味してしまうので離婚の歌になってしてしまうのでうーん。

もう一つの説、こちらが私としては本命でSpitz自身を歌ったという説です。

「君を忘れない」の「君」とはインディーズ時代、或いはまだSpitzが世間に認知されていなかった時代。

Spitzはチェリー(96年)が発売される前年の95年にロビンソンのヒットをきっかけにブレイクしていました(「空も飛べるはず」は94年リリースだがこの曲がヒットしたのはドラマ「白線流し」の主題歌として起用された96年)。

ブレイク後に発表された、というのを考えると冒頭の「君を忘れない」というのは「初心を忘れない」という意味に取れます。そのあとの「生まれたての太陽」も売れ始めた自分たちのことを表していると解釈できます。

そのあとの「二度と戻れない くすぐりあってころげた日」というのは売れたことによってそれまでのようにはいかなくなるという意味に取れます。

「きっと想像した以上に騒がしい未来が僕を待ってる」は言わずもがな、売れたことによって忙しくなっていくであろう未来を想像しての言葉だと思われます。

「愛してるの響きだけで強くなれる気がしたよ」とはファンの声援のことを意味しているのではないかと思います。

二番の「こぼれそうな思い汚れた手で書き上げた」などは普通に作詞活動。

ラストのサビの「ズルしてもまじめにも生きていける気がしたよ」は「ズル」というのが奇をてらうことで「まじめ」というのが王道、つまりインディーズ時代と今のSpitzを歌ったのではないでしょうか。

そして「いつかまたこの場所で君と巡り合いたい」はライブのことを意味しているのかなと私は思いました。これもただの個人の解釈、遊びです。聴く時は普通に聴きます。

チェリーも甘酸っぱい感じが好きです。実際、さくらんぼは甘酸っぱいしね(←チェリー関係ない)。

やっぱりいろいろ考えてみても爽やかな失恋ソングって珍しいですね。Spitzは王道でありながらも新しいんですよ。今の音楽の基礎を作ったと言っても過言ではないと思います。

ということで、「空も飛べるはず」、「ロビンソン」、「チェリー」それぞれ書いてみました。

が…スピッツ愛を語るはずがただの考察が多くなってしまいましたね…うーん愛を語るって難しい。

南條の体力も尽きたところで今回はここで終了!!たぶん続編もあるよ笑

じゃあ!!

南條楓の閉鎖病棟

ここは閉鎖病棟。

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